読み終える目安:約 4 分
税理士がっきー
- エビングハウスの忘却曲線からわかること
- 忘れるには2つの種類がある
- 理想的な復習のタイミングと復習時間
- アウトプット中心の復習をやろう
- 鉄は熱いうちに打て
- 基礎が何よりも一番大事
エビングハウスの忘却曲線って何?
エビングハウスの忘却曲線って聞いたことありますか?
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが行った実験結果のことなんです。
その実験の内容ですが、関連性がない3つのアルファベットの羅列を被験者に覚えさせて、その記憶がどのくらいのスピードで忘れられていくのかというものです。
この実験で得られた結果は以下のようになります。
記憶してからの時間 | 記憶割合 | 忘却割合 |
20分後 | 58% | 42% |
1時間後 | 44% | 56% |
1日後 | 26% | 74% |
1週間後 | 23% | 77% |
1か月後 | 21% | 79% |
この表をグラフにしたものがエビングハウスの忘却曲線です。
忘れるには2つの種類がある
記憶が保てる時間に関しては、時間が経つにつれて忘却割合は緩やかに減少していきます。
この実験結果を見る限り、1日後、1週間後、1か月後ではさほど変わらないと思いませんか?
だったら、復習するタイミングは、1日後でも1か月後でもさほど変わらないようにも感じますよね。
ところが、ここで重要なのが「忘れる」という事象にも2つの種類が存在するということなんです。
この2つの種類とは、忘れてしまってはいるが何かキッカケがあれば思い出せるという「再認可能忘却」と、最初から記憶していないに等しい忘れ方の「完全忘却」です。
ポイントは忘れてしまう前に
覚えてから時間が経つにつれて、段々と思い出せなくなっていきます。
はじめのうちは、再認可能忘却ですので、何かのキッカケで「あ~あれね!」と思い出すことができます。
しかし、一度完全に完全忘却に切り替わってしまうと、再度覚えるのに当初記憶するのにかかった時間の8割の時間がかかると言われています。
この再記憶の時間についても、エビングハウスの実験で確認されています。
再認可能忘却から完全忘却への切り替わりのタイミングですが、個人差はありますが、記憶してから大体1週間が忘れ方が変化する時期と言われています。
エビングハウスの忘却曲線でいうところの1週間後と1ヶ月後では記憶できている割合は大差ありませんが、忘れ方の質という意味では全然違うものであると言えます。
理想的な復習時間
復習時間ですが、再認可能忘却の期間内であれば、覚えるのにかかった時間の半分で済むと言われています。
つまり、覚えてから1週間以内であればということになります。
例えば、1時間勉強したら30分、2時間勉強したら1時間の復習時間を設けるようにしましょう。
より記憶に定着しやすくなると思います。
アウトプット中心の復習へ
記憶の定着の確認方法ですが、アウトプットが一番です。
資格試験や受験などのテスト対策であれば、問題集を解くことです。
テニスなどのスポーツであれば、実際にボールを打つことです。
人に教える機会があるのであれば、教えるために復習もして、教えるというアウトプットも同時にできます。
実は、一番記憶に定着しやすい職業は、私のような講師業や先生業なのだと思います。
復習のベストタイミングとは?
もちろん、忘れる前に復習すれば、時間的にも記憶的にも一番効率がいいということになります。
以上の事を踏まえて復習のベストタイミングを考察すると、こうなります。
再認可能忘却の段階(完全忘却になる前)で、つまり記憶してから1週間以内に、当初かかった勉強時間の半分以上の時間をかけて、アウトプット中心の復習する。
この方法が一番いいと言えるのではないでしょうか。
できることなら、記憶した翌日の方がより復習の効果は高まると思います。
そして、復習の復習をする、さらにその復習をする。
この繰り返しで、短期記憶が長期記憶となり、身につくのだと思います。
私もよくやるのですが、復習の復習は当初時間の1/4の時間で済みます。
つまり、1時間の学習内容を、30分の復習、15分の復習の復習を2回やれば、2時間で4回記憶できるのです。
このブログに関連して参考になる記事をご紹介します。
セミナージプシー!実際に行動に移すのは何人いるのだろうか?
熱い想いを伝える方法!頭ではなく心で感情で映像で記憶する
本日は、正しい復習のやり方!忘れる前、復習時間、インプット、アウトプットというお話でした。